7月6日のNHK『あさイチ』にて、唾液力が特集されていました。
唾液には免疫力をアップする成分がたくさん含まれているそう。
また、実は免疫力アップのみならず、女性に嬉しいアンチエイジング効果や、ダイエット効果もありますよ。
唾液の詳しい効果について、お話ししたいと思います。
①免疫力アップ
唾液の中には「IgA(免疫グロブリンA)」という、免疫に関わる成分がたくさん含まれます。
このIgAは、外からの細菌に対する最初の防波堤となり、私たちの体内にそれらが侵入するのを防いでくれます。
唾液は食べ物に対してだけでなく、私たちの健康そのものを守ってくれているのですね。
唾液中のIgA量は、生活習慣によって増減するそうです。
「あさイチ」によると、発酵食品であるヨーグルトを毎日100g程度食べる、
こまめに体を動かすことや、ストレッチなどの軽い運動を取り入れることが
唾液中のIgAを増やすのに効果的だそうです。
②アンチエイジング(抗酸化)効果
私たちの体の中では、絶えず「活性酸素」が発生しています。
活性酸素は必要なものですが、増えすぎると酸化ストレスによる老化を引き起こしたり、
細胞を傷つけ、がんなどの生活習慣病の発症にも関与します。
お肌のシミやシワも増やすと言われていますよ。
唾液には「パロチン」というホルモンが含まれ、これが活性酸素を消去する効果を持っています。
一般的に、年齢と共に活性酸素は増え、唾液量は低下していくので
ここも相関があるのかもしれません。
年齢を重ねれば重ねるほど、唾液の質と量を意識して増やすことが必要ですね。
③食後血糖値を抑える
最新の研究で、噛む回数が多い方が、食後の血糖値が上がりにくいという結果がたくさん出ています。
食後の血糖値が上がりすぎると、太りやすくなったり、膵臓に負担をかけ糖尿病のリスクが上がります。
血糖値を上げすぎない食習慣を持つことは、体型や健康維持において常識になりつつありますが
よく噛むだけでも、食後の血糖値上昇を抑える効果があるのです。
よく噛む事は、唾液の分泌量も増加させます。
もしかしたら唾液の中に、血糖値に関わる成分が含まれているかもしれませんね。
唾液力を高める方法①「発酵食品」
「あさイチ」で紹介されていた、唾液力を高める方法
まずひとつ目は「発酵食品を食べる」でした。
実験では、毎日100gのヨーグルトを食べ続けていました。
専門家によると、ヨーグルトによって腸内環境がよくなると、腸で免疫物質が盛んに作られるため
唾液中の免疫物質量も増えるそう。
腸脳相関、ならぬ、腸口相関、ですね。
腸内環境を整えることが目的のようで、ヨーグルトではなく、発酵食品ならなんでも良いのだとか。
もっと言えば、発酵食品出なくても、腸内環境に効果的なものであれば
唾液力にも効果があるのかもしれません。
唾液力を高める方法②「軽い運動」
二つ目は「軽い運動」でした。
軽い運動といっても、実験者の方は、休憩中にストレッチをする、、その程度。
運動と呼べるのかさえわからない、軽ーい身体の動かし方をされていました。
それでも、実験後のIgA量は倍以上!
デスクワークの合間にストレッチをしたり
なるべく階段や徒歩を利用したり
こまめに動く、ことを心がける。
そんな小さな意識でも、唾液力アップに効果があるかもしれません。
唾液力を高める方法③「旨味」
三つ目に「あるもの」を飲むと良い、と紹介されていました。
あるもの、とはなんでしょう。
レモン水?
答えはなんと「だし」。
旨味成分は、唾液の分泌量を格段に上げる効果があるそうです。
旨味成分のたっぷり入ったお出汁を飲むだけで、唾液力がアップするそうですよ。
日本はだし文化の国。唾液にも良い食文化だったとは、驚きですね。
唾液力を高める方法④「梅干しを見る」
すごく簡単な方法ですが、四つ目は「梅干しを見る」こと。
梅干しを見ただけで、反射反応として唾液が分泌されるのが分かりますね。
パブロフの犬、と同じ原理です。
この時、耳の下がじんわり痛くなるような感覚があります。
これが「耳下腺」というもので、ここをマッサージすることも効果的だそうですよ。
唾液力を高める方法⑤「よく噛む」
「あさイチ」では、上記4つの方法が紹介されていました。
それに加えて、「よく噛む」こともおすすめさせて頂きたいと思います。
唾液は、噛む回数を増やすだけでも、分泌量が増えますよ。
冒頭で紹介したように、唾液は免疫力アップ成分、抗酸化ホルモンなど、たくさん身体に良い物質が含まれていることが、近年わかってきています。
よく噛むだけで、食後血糖値の急上昇を抑える効果もありましたね。
現代は柔らかい食べ物が増え、咀嚼回数もぐんと減ってしまっています。
せっかくの唾液も、出番が減っているのではないでしょうか。
使わない機能は、どんどん衰退してしまいます。
日頃からよく噛むことを意識し、唾液の恩恵を受けたいものです。
調理の際、具材を大きめに切る、固めに仕上げる、野菜など噛みごたえのある食材を多く使う、などは、無意識に咀嚼回数をアップさせる、良い方法です。
ぜひ、試してみて下さいね。
今日から、唾液力アップを実践しましょう!